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堺市議会 日本共産党が代表質問・大綱質疑

インバウンドにしがみつき、
財政危機あおって堺市民の
生活を切り捨てる永藤市政
堺市議会 日本共産党が代表質問・大綱質疑

 日本共産党堺市議団の森田晃一幹事長は8月30日、永藤英機堺市長による初編成予算の「2020年度堺市一般会計歳入歳出決算」に対して代表質問を行い、藤本幸子議員が8月31日、大綱質疑(一般質問)を行いました。両氏の質問についての森田議員の報告を紹介します。

横揺れに弱いインバウンド事業

 代表質問では、インバウンド関連事業が横揺れに弱い施策であることを明らかにしました。
 堺市は、堺旧港の「大浜北町市有地」で民間事業者と定期借地契約を結び、ホテル建設と一体に公共施設の整備を進めています。約9億1400万円の事業費が発生していますが、昨年4月以降、新型コロナ感染拡大の影響で民間事業者が土地の賃料を払えなくなり、約4400万円が未納入となっています。
 堺市から議会や市民に報告すべきこれらの重要案件が議会に報告されていませんでした。
 堺市内の外国人宿泊者数は前年度の約18・7万人から約1・4万人へと激減しています。それでも永藤市政は、「将来の税源涵養につながる」などとして、IR(統合型リゾート)・カジノ誘致に伴う堺旧港のベイエリア開発に固執。堺旧港の「非公開」会議関連費だけで約1200万円もかけています。
 ところが、「どれほどの税源涵養があるのか」と質問しても「検討を進める」と繰り返すばかりで、具体的な数値は示せないのです。
 堺旧港の「非公開」会議で話題に上っていた「富裕層がターゲット」である水上飛行機が「堺駅・堺旧港周辺まちづくりビジョン(案)」にも示されましたが、水上飛行機の民間事業者もコロナの影響で業績悪化し全機抹消、ホームページも閉鎖されていました。

一部利用に偏ったポイント還元

 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金のうち、10億円もの実施計画額を計上していた「キャッシュレスポイント還元事業」の決算額は約5億9千万円、執行率は59・8%で事業の利用は一部の市民・事業者に偏りました。
 その事実を指摘すると、堺市は「8割の60歳代以上の方が事業を利用した」と強弁しましたが、実態はネット上アンケートに回答した981人の内、60歳以上が125人だというもので、全く参考にならないものです。
 私たちが指摘してきたように、地域経済への支援なら多くの市民に行き渡るクーポン券を発行するべきだったのです。

おでかけ応援バスは大きく後退

 藤本議員の大綱質疑では、永藤市長の「財政危機宣言」を端に発した「財政危機脱却プラン(素案)」を批判しました。
 同素案には、57項目にわたる総額20億6千万円の削減等の案が示されています。その半分以上を占める11億9千万円の「ハード事業費の総量管理」について堺市は、内訳を明らかにできないとしています。
 具体的な時期や額が示されているのは、長年の市民運動で実現してきた「おでかけ応援制度(100円バス)」の対象年齢を、65歳から70歳へと大きく後退させるものや、「泉北高速鉄道の学割負担補助制度」の廃止など市民生活に直結するものです。
 中でも「おでかけ応援制度」については、永藤市長自身「維持だけではなく、拡充を目指していく」と議会で発言してきました。
 藤本議員は公約の変節を指摘した上で、市民にどう説明するのか、市民の運動でつくられた制度の重みをどう感じているのかを永藤市長に問いました。
 永藤市長は「おでかけ応援制度がこれまで拡充されてきたことは良いことだと思っている」と言いつつ、「拡充してきた内容を変えるものではなく年齢の見直し」と詭弁を弄した挙句、「前市政を強力に支えてきた」などと財政の厳しさを日本共産党に責任転嫁し、質問に答えませんでした。

一方で開発や大企業減税を優先

財政危機叫びながら聖域扱いに

 永藤市長は「財政危機」を叫びますが、同素案は、ベイエリア開発の他、大企業への大減税には一切触れず「聖域扱い」です。南海堺東駅からベイエリアを繋ぐ、自動運転などの次世代都市交通「SMI(堺・モビリティ・イノベーション)プロジェクト(素案)」は、小さく見積もっても24億円(うち堺市が10億円)の経費が示されました。
 「人口誘導」を口実に、マンション開発がしやすくなる規制緩和も盛り込まれています。藤本議員は、道路、駐車場、排水・水道施設、雨水流出抑制施設、緑地、集会施設、ごみ集積場などを協議なしで自由に設計できるようにする規制緩和の狙いを明らかしました。
 これでは人口が誘導できても、学校、保育施設などの公共施設が不足します。すでに堺市内の小学校では、法規定の1人当たりの校庭面積10㎡を割る実態が確認されており、さらに進行する恐れがあります。

やるべきは本気のコロナ対策だ

 藤本議員は、「同素案にはこれから検討、と言われるものがありながらも、おでかけ応援バスや通学定期の補助は明確にあっさりと切ることが決まっている。そこに本質が透けて見える。不要不急のベイエリア開発やインバウンド頼みの事業こそ一番に見直すべき。優先順位が間違っている」と批判。今こそ「無症状者を含む定期的なPCR検査の実施」と「自粛と補償を一体に」と本気でコロナ対策を行うよう要望しました。

(大阪民主新報、2021年9月12日号より)