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堺市議会 決算認定についての賛成討論

 本日9月21日(木) 堺市議会で決算審査特別委員会が行われました。

2015年度堺市各会計決算は、「維新」も含め全会一致で認定されました。

 採決に際して、日本共産党堺市議会議員団を代表して、森田こういち議員が、決算認定についての賛成討論を行いました。

以下 討論の要旨

日本共産党堺市議会議員団を代表し、2015年度各会計決算について意見を申し述べます。

 

 堺市が政令市になって、11年目を迎えます。政令市としての都市の品格を備えていくためには、まだまだ様々な課題が残されています。

 そういう中で、今年は市民会館の現地建て替えによる堺市民芸術文化ホールの工事が始まっています。一方で、百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録や観光地として認知を広げるための堺の伝統・文化を活かした街づくりをいかに進めるか、また東西交通の整備推進など課題が山積しています。

 こうした形としての品格を形成することと併せ、自治体の基本的責務である「住民福祉の向上」についてもしっかり前進させていくことが求められています。

市民の命とくらしを守り、危機意識をしっかりもって、災害に強く、環境にやさしい街づくりをいかに進めていくのか、これも都市の品格を備える上で重要です。こうした観点にたって、以下堺市の2015年度決算についていくつかの点について日本共産党の意見を述べます。

 

 まず、放課後児童クラブについてですが、

 厚労省が放課後児童クラブの運営指針を策定し、運営の基準が示され、それを実施するための一定の予算も付けられました。

 児童1人あたり「1.65㎡以上を確保」することや、「1支援単位につきおおむね40人まで」とするということや、「1支援単位につき2人以上の指導員を配置」すること、また「保護者懇談会の開催や保護者との連携を密にする」こと、そして「学校関係者、教師との情報共有と連携」「指導員の資質向上のための研修の実施」などが示されています。 放課後児童クラブの運営指針が、厚労省からあらためて示され、予算化されたわけですから、四つの事業を整理し、再構築するにあたり、指針にもとづき充実するよう求めておきます。 

 また、あまりの過密状況のもと、専用室があちこちに散らばって存在するなか、児童の安全を確保し、目が行き届きやすくするには、「1支援単位につき2人の専任を配置」する以外にありません。強く求めておきます。

 また、プロポーザルの導入については、いったん仕切り直し、保護者や指導員の声にしっかり耳を傾け、話し合って頂きますよう求めておきます。

 

 次に「子ども医療費助成制度」の拡充についてですが、所得制限なしで中学校卒業時まで拡充してきたことは評価してきました。しかし、この制度は今や当たり前の施策となっている中でさらなる拡充を求めます。中学校卒業時までのワンコイン負担を無くすためには 6・1億円、さらに高校卒業(18歳)までの無料化には、3・9億円必要です。高校卒業時まで所得制限、自己負担なしで助成した場合全部で36・5億円ですから、現行の助成額に約11億円負担すれば可能です。子どもの健康を守る取り組みと子育て支援策としても重要です。是非思い切った取り組みをして頂きたいと思います。

 

 次に、病児・病後児保育制度についてです。この制度は、少子化対策の一環として、育児と仕事の両立支援に欠かせない制度です。実際の利用機会が少なくても、このような施設があることが親の安心感を高めていることを軽視すべきでありません。厚労省は、昨年1月に各自治体の取り組みの推進や市町村での事業展開、他の市町村の児童受入れの促進を図る通達を出しています。本市においてもまず、各区に1か所を早急に設置するよう求めておきます。

 

 次に選択制中学校給食についてです。わが党は、給食の在り方としてふさわしいのは、自校方式・全員喫食であると考えますが、11月より本格的に実施される選択制中学校給食についても就学援助の対象にすべきと要望してきました。しかし、就学援助の適応については「課題の一つである」との認識に留まっています。また、生活保護の教育扶助の適応については、その費用を教育扶助として支給することになっているものの、喫食の有無を把握したのちに支給されることになっています。教育扶助については後払いではなく事前に支給できる何らかの負担軽減対策を実施してもらうよう求めておきます。

 また、実際には、準要保護世帯、つまり就学援助支給世帯は、生活保護認定基準と同等、もしくはそれよりも厳しい実態の世帯であります。本市はそういった実態を直視し、就学援助でも支給すべきことを強く要望しておきます。

 

 子どもの貧困対策が急がれる昨今です。学校教育の果たすべき役割は、一層重大です。

 

 来年度の権限移譲に向けて、この間さまざまな準備が行われてきました。とりわけ教職員配置については、すべての堺っ子が尊重され、夢に挑戦できる教育の実現のためには、増員が必要です。そして、まず、小学校3年生の35人学級を実施し、計画的に少人数学級実施を進めることを強く求めます。

 

 さらに、学校図書館教育の一層の推進で、総合的な学力の向上、豊かな感性を養わなければなりません。知の宝庫として読書や学習情報センターとしての役割が重要です。そのためには学校図書館法にもとづく学校図書館職員の配置が必要です。文科省の調査によると、全国的には公立小学校では、54.5%中学校では52.8%の配置率です。堺市の小・中学校合わせて7校(5%)の現状を重く見て、学校図書館職員の配置計画を早急に策定することを強く求めます。

 

 次に、知的障害者のロングショートステイ問題についてですが、

 入所施設に入所せざるを得ない家庭状況にあるにもかかわらず、入所できずロングショートステイ状態にある障害者が、2012年5月で27人、2014年6月で26人、2015年3月で25人、そして2016年7月では27人です。

 まったく減っていないのが現状ですが、それは障害者の保護者の高齢化が進んでいるためです。 いくつかの通所施設では、障害者の両親65歳以上である方が50%を越えており、一人親だけの方も少なくありません。

 障害者の親の高齢化が急速に進んでおり、このままではロングショートステイ状態においこまれる障害者は増加する一方と予測されています。

 ロングショートステイ状態の障害者には、強度行動障害という重度の障害者の方が多いのが特徴です。 強度行動障害の場合は、1対1の対応が必要ですが、グループホームでは受け入れる体制が充分でないため、敬遠されがちです。 

 ロングショートステイを解消するためには、政令市の中でも入所施設が少ない本市において、入所施設を整備することが緊急の課題です。

 重度の知的障害者の受け入れが可能な入所施設の増設を強く求めておきます。

 

 次に、国保広域化についてです。

 国民健康保険特別会計は、毎年単年度黒字を計上し保険料を引き下げながらも基金を貯める状況になっています。

 27年度決算は、単年度収支15億円の赤字となりましたが、そのうち8億円は基金への繰り出しとなっています。実質収支は2億円の黒字で、引き続き国保財政は良好と言えます。

 そうしたもとで、再来年度、国民健康保険制度が府内で統一されます。

 府内統一、広域化にあたっては、基金などの活用も含めて本市の裁量で独自の保険事業に取り組んで頂くよう求めておきます。

 さらに、大阪府に対して①大阪府が定める標準保険料を市町村一律に適用せず各市町村が地域の実情に応じた保険料を決定することを認めること。②減免制度は、共通基準による統一はせず各市町村が独自に設けることを認めること。③市町村独自の減免制度など、加入者への負担軽減に対してペナルティーを課さないこと。④大阪府による国民健康保険会計への法定外補助をふやし加入者への負担軽減を図るなど、ぜひ要望して頂くよう求めておきます。

 

 次に、下水道使用料についてです。 

 平成27年度(2015年度)下水道事業会計は、純利益を約3億4000万円計上し、累積欠損金も前年度より好転しています。資金収支も約12億7000万円の黒字となっています。毎年10億円程度の単年度黒字で、累積欠損金も順調に減らしており、下水道事業会計は良好と言えます。

 累積欠損金が50億円ほど残っていますが、確実に解消できる見通しとなっています。

 一方、下水道使用料金は20政令市中高いほうから3番目、府内43自治体中高いほうから2番目で非常に高くなっています。

 我が党は、以前から使用料の引き下げを求めてきました。市長も公約に掲げていますが実現ていません。

 大雨や震災など災害リスクに対応する雨水整備や耐震化などに経費がかかることなどを理由にしていますが、だからと言ってこれほど高い利用料をそのままにしてよいと言うわけにはいきません。

 災害対策を計画的にしっかりやりながら利用料の引き下げも可能な状況にあります。早期の引き下げを求めておきます。

 

 次に 災害対策についてです。

 地震、台風やゲリラ豪雨等が、観測史上これまでに経験のない規模の災害が発生し、高齢者や障害者等が犠牲になっています。災害弱者対策の取り組みが重要視されています。和歌山市では、「災害時要援護者のための防災マニュアル」を作成して配布されています。それぞれの障害ごとに、日ごろの備えから災害時の対応、避難所での暮らし方、また支援する方への日ごろの備え、災害時の対応などわかりやすく示したものです。本市でも災害弱者対策の1つとして検討されるよう求めておきます。

 

 次にエネルギー政策についてですが、

 関西地方では今夏の猛暑日が観測史上最多となりました。このような猛暑にもかかわらず企業や一般家庭への節電要請はなされず電力需給は安定した推移となっています。

 企業はコスト削減につながる節電に精力的にとりくみ、一般家庭でも節電意識が定着した結果、関西電力管内では、3年以上も原発の電力供給ゼロが続いています。

 本市においては本庁舎をはじめとする施設で省エネ・節電に取り組み、2010年度比27%

 2013年度比で12%と毎年、節電効果をみせています。

 今後は電力のみえる化に取り組むとともに施設数を増やすよう、さらなる努力を求めておきます。

 

 次に、都市内分権の推進については、区長の権限・裁量の幅をさらに拡充させ区民のニーズをより的確に反映させた運営を求めます。

 区民評議会については、区の特性を活かした取り組みとなるよう、さらなる工夫を求めておきます。また審議委員の選定に当たっては、公募委員枠を増やすこと。とりわけ女性や若者を積極的に登用し、広い層の意見が反映した取り組みとなるよう要望しておきます。

 

 以上、今後の市政運営に最大限反映されることを求め、2015年度各会計決算について認定することを表明し、意見と致します。